校務支援システムの導入を考える 指導要録様式2の作成
寒い日が続き、室内外の寒暖差、乾燥、窓を閉めがちで空気の循環が滞りやすいこともあり、全国的にインフルエンザが猛威を振るっています。学級閉鎖が発生している学校も多くいらっしゃることでしょう。手洗い、うがい、室温湿度管理、換気に気を付けて、この時期を乗り越えましょう。(3月ごろからは花粉が猛威を振るいますので、早めに備えましょう)
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さて、2月から3月初旬ごろに校務支援システムの研修で多く扱われるのが、指導要録様式2の作成です。小学校では3学期通知表、中学校では学年末の通知表の作成とは別の入力枠(入力画面)に指導要録様式2に記載する観点別評価、評定、各種所見、出欠を入力する校務システムが多いかと思いますので、もし、研修会の開催があるようであれば、ぜひご参加いただき、円滑に指導要録様式2の作成が行えるようご準備いただけますと幸いです。
指導要録様式2の本格的な作成は卒業や進級、先生方のご異動の時期と重なるため、非常にお忙しい中作成されると思います。法令上決められた年数保存が必要な書類ですがお忙しい中作成されるとどうしてもミスが生じやすくなってしまいます。
お使いの校務支援システムにもよりますが、私がサポートさせていただいた中で実際にあった指導要録様式2のお困りごとをいくつか記載してみようと思います。指導要録様式2を作成される際に、見直しのヒントのご参考となれば幸いです。
◆よくあるお困りごと:その1
新年度に指導要録を出力してみたら、過去年度の出欠情報が空欄で出力されるクラスがあった。
⇒校務支援システムは手書きによる転記を減らすことで校務の効率化を図る役割があります。そのため多くのシステムで観点別評価、評定、所見、出欠席データなどを転記する機能(「データ読込」のような仕組みが一般的ですね)を有しています。しかし“データ読込(転記)”機能の落とし穴は、転記のためのボタンをクリックし、転記された様子を確認して安心してしまい、”保存ボタン“を押し忘れることです。「そんな馬鹿な~」と思われるかもしれませんが、これが意外にも、多く発生しているトラブルなのです。基本的な操作ではありますが、保存のためのボタンは必ずクリックしましょう。仮出力をして内容を確認するとより安心です。
◆よくあるお困りごと:その2
過去年度のデータに間違いがあったので直したい。
⇒校務支援システムの機能によっては、過去年度のデータを修正するのに煩雑な操作が必要なものがあります。指導要録を仮出力し、入力箇所や内容に間違いがないかご確認いただくことを推奨します。特に、「よくあるお困りごとその1」で記載した転記の機能を使用すると、所見などを転記できる場合がありますが、転記もとになっていた所見に誤字があったということもありますので、注意が必要です。
◆よくあるお困りごと:番外編
道徳の教科化に伴い、小学校指導要録の指導要録様式2はレイアウトが変更されます。次年度に5、6年生の外国語、と3、4年生の外国語活動の記録が加わることもあり、2年連続で指導要録様式2のレイアウトが変更されることから、今年度の指導要録様式2のレイアウトについて各自治体が運用方針を示していると思います。(一部自治体では、道徳の記載が明確であれば、平成29年度までの指導要録様式2のレイアウトで出力してもよいとしている場合があります)ご不安があるようでしたら、早めに様式の運用について確認されるとよいと思います。
今回記載したのは、お困りごとのごく一部ですが、どれも次年度になってから発覚するものです。不安そうにコールセンターへ問い合わせをいただいた覚えがあります。次年度になって、過去年度のデータを直すのは大変ですから(焦ったり、不安になったりします)、できれば今年度の内に完結できるよう準備を進めていただけますと幸いです。
長くなってきましたね、読むのが疲れたころかと思います。第11回目のお話しはここまでとしましょう。次回の第12回目(最終回)では、「年度更新がやってきた」をお届けしようと思います(なお、表題は思いつきなので、変更となる場合があります。ご承知おきくださいませ)。
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このような形で今後も月1回お届けしようと思います。行政職の皆さまには校務支援システムの導入と活用の様子について知っていただくきっかけになればと思っております。ご意見、ご質問等をどうぞよろしくお願いいたします。
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