教育ICTガイドブックのご紹介その11 運用面で重視するべきこと

皆さんこんにちは。
総務省先導的教育システム実証事業 http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/kyouiku_joho-ka/sendou.htmlに公開された、「教育ICTガイドブックver1」(リンク先PDF:約22MB) http://www.soumu.go.jp/main_content/000492552.pdfの内容をご一緒に確認させて頂きたいと思います。

手助けするイメージ

この資料は、40の事例の「事例編」と、クラウドのすゝめである「手順編」で構成されています。
事例は丁寧に書かれており、とても参考となるものばかりですので、どうぞお付き合いください。

 先週は手順編についてご説明させて頂きました。
その中で、準備や検討、調達については以前もご説明させて頂いたクラウド導入ガイドブックhttp://ict-help.jp/hbi/cloud-172/でも詳しく述べられています。
 今回取り上げたいのは、運用段階です。
 導入したらすべてがうまくいく、というわけではないということは大体世の中わかってきました。
 では導入したら何をしたらよいか、ということについて丁寧に書かれています。

 教育支援業務というのは試行錯誤の連続で、一口にこれ、と言えない部分がまだまだ大きなところですが、その言語化を進めないと理解は得らえません。
 このガイドブックに沿ってご説明させて頂きます。

 はじめに「運用体制の整備」「運用のための人的体制」が述べられています。
 理想の教育像があり、このような子供を育てたい、と一人が思っていてもなかなか浸透していきません。
その思いを、多くの人が共有していくことができるよう、説明することができる人が増えていくよう体制を整えていく必要がありますね。
学校内だけで以下のように体制を作っていく必要があります
体制図案
「教育ICTガイドブックver1」(リンク先PDF:約22MB) http://www.soumu.go.jp/main_content/000492552.pdf148Pより引用

 ここで出てくる「ICT支援員」については、中央教育審議会の答申でも述べられている「チーム学校」の一員、「学校を支える専門家」として位置づけられるものです。
 学校に寄り添い、ICTに関する学校の困りごとを解決する専門家です。
 求められる能力については、教育の情報化加速化プランで述べられているように「支援員の役割整理」段階にあります。支援員の意識は、学校で寄り添い、学校の役に立つ支援を行っていくことが基本ですね。
 それと同時に、150ページでも述べられているように「担任とICT支援員がチームティーチングで取り組む」ことも重要です。学校側にはICT支援員が来たからすべてお任せ、ではなく、よりよい授業を作るためのパートナーとしてICT支援員を活用していく、という意識が大切です。
 お互いがお互いを補完し合う関係を作ることができると、よりよい教育を子どもたちに行うことができます。

 また、運用ルールの確立も重要です。誰がどこまで何を触ることができるのか、それを定めた文書があると、誰でも見て確認することができ混乱が少なくなります。
マニュアルや研修よりも先に述べられていることからわかるように、最初にまず決めておき、運用が進むにつれて改訂していけばよいのです。
 そのほか、ここでは障害時の対策の検討、情報セキュリティ対策、個人情報保護条例や情報セキュリティポリシー等の対応の確認についても述べられています。
一つ一つ深く考えていくと時間がいくらあっても足りない状態になるものばかりですが、まずはこのガイドブックを一通り読むことから始めるとイメージがつかめます。
 どうしよう、と思われる方、もうすでにちゃんとやってるよと思われる方、読んでみるときっと何か発見や気づきがあります。
ぜひページをめくってみてください。2017年度6月前後に総務省から全国の教育委員会宛に1冊冊子が届いているはずです。

 どういうものかな、と思われた方は弊社までご遠慮なくお問合せ下さい。それぞれの自治体に合った方法を、ご一緒に考えさせて頂きたく思います。

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