情報活用能力の育成を図るための環境を整える必要があります

皆さんこんにちは

2019年12月に教育の情報化の手引きが発行されました。
GIGAスクール構想が立ち上がり、それに伴った内容に書き換えていたため公開が遅くなったとのことです。本編254ページ、付録も合わせると360ページという超大作なので、要所要所を確認しながら読んでいきましょう。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00117.html
教育の情報化のイメージ

 今回は教科等の指導におけるICTの活用についてご説明します。
 まずは教科等の指導におけるICT活用の意義とその必要性が冒頭に述べられています。
 平成29,30,31年改訂の学習指導要領の総則の確認から始まっています。学習指導要領が改訂されるということは、日本の学校で学習する内容が改訂されるということです。総則の中で特に強調されているところが以下の2点です。少し長いですが引用します。
「情報活用能力の育成を図るため,各学校において,コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え,これらを適切に活用した学習活動の充実を図ること」
https://www.mext.go.jp/content/20191219-mxt_jogai01-000003284_003.pdf

教育の情報化に関する手引き第4章第1節 P81 から引用
「児童(生徒)が,基礎的・ 基本的な知識及び技能の習得も含め,学習内容を確実に身に付けることができるよう, 児童(生徒)や学校の実態に応じ,個別学習やグループ別学習,繰り返し学習,学習 内容の習熟の程度に応じた学習,児童の興味・関心等に応じた課題学習,補充的な学習や発展的な学習などの学習活動を取り入れることや,教師間の協力による指導体制 を確保することなど,指導方法や指導体制の工夫改善により,個に応じた指導の充実 を図ること。その際,(略)情報手段や教材・教具の活用を図ること。」
https://www.mext.go.jp/content/20191219-mxt_jogai01-000003284_003.pdf
教育の情報化に関する手引き第4章第1節 P81 から引用

とあります。この学習指導要領改訂は、大きなポイントなのですが、現場の隅々まで「大きなポイント」という意識が染み渡るには時間がかかりますね。今までのような、一斉授業だけではなく、ICTを活用した様々な授業を組み立てなおす必要があるというわけです。

 この大前提に立って、行政職の皆様も、現場の先生との意見のすり合わせを行う必要があると思います。先生方に改革を押し付けてもうまくいきませんが、学習指導要領の実施に対して「今までと変わらない」先生方を放置しておくのも問題です。「あと〇年で退職だから」という先生方も、指導要領が変わればその残り〇年を変化させていく必要があるわけです。先生とは大変な職業ですね。
 行政職の皆様は、うまい塩梅を考えながら、子どもたちのために必要な環境を整えていくお仕事をしていただきたいと思います。

 

 続いて、ICTを効果的に活用した学習場面の分類例が10点述べられています。
 それぞれ詳しく説明がありますが、ここでは見出しを確認していくこととします。行政職の皆様は、先生方にお会いしたら、これらはどのような学習なのか、個別に確認するとご自分の自治体での活用方法がわかって環境整備がしやすくなると思います。

  • (1)一斉学習(教師による教材の提示・A1)
  • (2)個別学習
  • ①個に応じた学習(B1)
  • ②調査活動(B2)
  • ③思考を深める学習(B3)
  • ④表現・制作(B4)
  • ⑤家庭学習(B5)
  • (3)協働学習
  • ①発表や話合い(C1)
  • ②協働での意見整理(C2)
  • ③協働制作(C3)
  • ④学校の壁を越えた学習(C4)

 次回は、各教科等におけるICTを活用した教育の充実についてお送りします。
 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

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