令和の日本型教育とは33

「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)が令和3年1月26日に中央教育審議会より出されました。

この答申を少しずつ読んでいきましょう。今までチュウキョウシントウシンとカタカナで聞こえていた内容が、中教審答申と漢字で聞こえるようになるように、行政職の皆様も知識を蓄えていっていただければと思います。

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本日は第4部「新時代の特別支援教育の在り方について」各論の2「障害のある子供の学びの場の整備・連携強化」を読んでいきます。

「障害のある子供の」というと、どういう子どもたちのことを考えるでしょうか。診断されなければ障害がないのでしょうか? 障害がある、ないできっぱり二つに分かれますか? 子どもたちはいろいろな個性があり、できる、できないについては凸凹があることは想像できますね。

そのため、「特別支援教育」は、すべての子どもに関わると思っていただいて、読んでいただけるといいのかなと思います。

答申では「就学前における早期からの相談・支援の充実」が冒頭で述べられています。心配なことがあるのなら、早期から相談をする、ということが重要であるとともに、相談をどこの誰にするのが良いか、という情報があまりなく、人的体制等は必ずしも十分ではない、と述べられています。

幼稚園・保育所・認定こども園等で、特別支援教育コーディネーターの指名等、園内体制の整備は急務であり、関係機関との連携、特別支援教育支援員の配置促進、外部専門家等との連携による人的体制の充実など、現在足りないと認識されていることが述べられています。

就学先について、インクルーシブな視点と、その子の状態に最も合った支援ができる環境と、よく話し合って決める状況があるといいですね。

ただ、そもそも「就学相談」「学びの場の検討」の支援についての検討および資料内容の充実が必要である、ということが述べられています。

その際には、特別支援学校、通級による指導、通常の学級等の学びの場の判断について、様々な関係者が多角的、客観的に検討すること、が述べられています。

この時の関係者には、もちろん、本人も入っていると私は考えます。「この子に判断は無理」とかではなく、話を聞き、それでみんなで考えた結果こうなったんだよ、ということを説明する必要があると思います。もちろん言えないことだってたくさんあるでしょう。言えることは言うし、聞けることは聞く、本人不在で決めない、ということを理想として申し上げます。

そんなこと現場の大変さを知っていれば言えない、ということは重々承知しています。問題なのは、現場が大変なのにそこに何も補充されない状況です。

教育をよくすることは、国の未来に対する最も効果的な投資です。財源は限られていますから、答申で述べられていることをすべて実現するのは現実的には無理だということは事実ですね。では、無理だから理想を書かない、言わない、ということではいつまでたっても何も変わりません。

こうなっている状態が理想ですよ、それに少しでも近づけていくために何をどうしていくか知恵を絞る、ということが必要です。

答申は、そのために出されていますし、例えばハイパーブレインは、それをきちんと理解したうえで、自治体に最も合った施策をご一緒に実現していきます。

次回は第4部「新時代の特別支援教育の在り方について」各論の2障害のある子供の学びの場の整備・連携強化の続きを読んでいきます。

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