ICTリテラシーと情報活用能力、教科の相関のデータは非常に興味深いです
皆さんこんにちは
「次世代の教育情報化推進事業「情報教育の推進等に関する調査研究」成果報告書」http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1400796.htm の1つである
情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン-平成29年度 情報教育推進校(IE-School)の取組より-http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/11/1400884_1_1.pdf についてご説明させていただきます。
本日は 第3章 第4節 6実態把握から教育課程の評価・改善のご説明をいたします
横浜国立大学付属横浜中学校http://yokochu-ynu.com/の取り組みから紹介されています。
ICT機器の操作スキルと情報活用能力に関する実態調査を6月(全学年)と12-1月(1年生)に実施した数値が相関とともに公開されており、非常に興味深い資料となっています。
(1)キーボード入力調査(6月、1月 2回実施)
10分間の入力で1分間当たりの文字入力数を算出 日本語ワープロ検定試験https://www.goukaku.ne.jp/image/dlfile/jisshiyoko/H30/saiten_JP.pdfの採点基準を参考
(2)情報活用能力調査(6月実施)
国の情報活用能力調査https://www.goukaku.ne.jp/image/dlfile/jisshiyoko/H30/saiten_JP.pdfから授業中の学習活動に関連が強い質問を抜粋、追加、改変等を行って調査
情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン-平成29年度 情報教育推進校(IE-School)の取組より-http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/11/1400884_1_1.pdf
P83より引用
(3)ワードの基本的な操作(12月実施)
配布した紙と同じ資料を作成する課題。異なる8操作についてチェック。最初は個人で考え、わからないときはグループで相談し、それでもわからない場合は教員に聞く等個人の操作スキルを厳密に測定しているわけではないとのこと
情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン-平成29年度 情報教育推進校(IE-School)の取組より-http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/11/1400884_1_1.pdf
P84より引用
(4)PC管理操作の自己評価(12月実施)
5項目を他の人に説明できる(3点)自分でできる(2点)人に聞けばできる(1点)できない(0点)で採点したとのことでした。
管理操作内容として
- ・LTE→Wifiの切り替え
- ・スリープ設定
- ・WindowsUpdate
- ・ウイルス対策ソフトウェア更新
- ・ディスククリーンアップ
があげられています。
調査の結果についてまとめられたものが以下の表です
情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン-平成29年度 情報教育推進校(IE-School)の取組より-http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/06/11/1400884_1_1.pdf
P85より引用
1年生は1分間当たりの入力文字数が約19文字(6月)から約30文字(1月)となっていること、学年が上がるにつれて1分間当たり10文字程度入力速度が向上していることから、一人1台のタブレット端末を授業等で活用することで中学生のキーボード入力スキルは1年間で1分間当たり10文字程度向上すると考えることができるとあります。
特別にキーボードレッスンとして時間をとらなくても、普段の活用で3年生では1分間に40文字打てるようになっているので、国が出している中学生の平均値14.7文字を大きく上回っています。
PC管理操作の得点が高いほど、他の能力について**の弱い相関がみられるため、課題として、まず操作スキルについては初期の段階で向上させておく必要がある、と分析されています。
なお、それほど強い相関ではないということから、少なくとも初期の段階ではそれぞれに向上させる必要があることを示唆していると考えられる、という分析があります。
各教科とそれぞれのスキルについては、長期的な調査が必要とのことでしたので、ホームページ等で公開してもらえることを期待します。
教科とパソコンのスキルの相関について長期的に存在する、ということがわかれば各教科を学習するのにそのスキルがあったほうが良いということですし、そうではないという結果でも非常に意味がありますね。
様々な先行の知見を取り入れて、考える材料を増やすことができるのは、このように知見を公開してもらえるからだと思います。
何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。
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