ICT支援員とGIGAスクール構想その3
こんにちは、ICT営業担当のMです。今回は、全6回の3回目になります。
前回、Y先生よりICT支援員として持っていてほしい知識として児童心理学という分野を教えていただきました。以降、私も少し調べてみましたがなかなか奥が深い!
今回も引き続き私とOとY先生でICT支援員についてお話ししたいと思います。
M 前回は驚きました。ICT支援員はICTの知識などを求められるかと思いましたが寧ろ、子どもたちへの見方や接し方をご指摘されるとは。ただし、そういった心理という分野は難しいですね。
O 授業の見方にしろ、子供の様子にしろ、凄腕の解説者が一緒にいて指導を受けられれば、それはすごく良いことだと思います。
Y先生 もしよろしければ私が担当している自治体をハイパーブレインさんの実習に使ってもらってもいいですよ。マイクロバスで来てもらって(笑)
O もちろん、先生が解説していただけるんですよね。それ本当に実現出来たら支援員も貴重な体験ができますね!
Y先生 私は立場上担当自治体のどの学校で教鞭をとっても良いことになっていますので「今日はお手伝いの先生が来ているよ」とできます。ぜひご検討ください(笑)本当にそういった実習を2,3回やったら良いと思いますよ。このようなお仕事でやめないで続けられている方々は間違いなく人が好きで子供が好きな方だと思います。そういう経験をすればきっと様々なところで役にたつのではないかな。
O そうですね。本当にそう思います。ところで先生的には先ほど発達段階の知識とおっしゃっていましたが、なにかおすすめの本などはありますか?
Y先生 知識としては必要だと思いますが、そこまで本格的なものである必要はないと思います。そうですね…では、私が初任者指導で活用している資料をお渡ししますのでぜひご活用ください。
O 本当ですか!?ありがとうございます。
Y先生 最初はその程度のところをちょっとだけ意識していただけるだけで、実感が全然違って来ると思います。「今日あの子がこんな声かけてくれたことがうれしい」「こんなふうにできたのがうれしい」などを感じられるようになれると思います。
M Oさんは担当されている新人のICT支援員を実際にそういった、教育現場で研修行ったりする機会はあるんですか?
O 去年から指導主事の先生にご指導をお願いしていまして、実際に指導主事の先生に担任の先生役をやってもらい、支援員が話しかけるロールプレイングを行いました。結果的には、Y先生がおっしゃる通り、効果てきめんで良い経験を得ることができました。
そのことから、やはりそういった学校現場を、そして自治体の教育方針をお判りになられている先生にご指導いただくことはとても良いことなんだと改めて実感させていただきました。もちろん今年度もお願いをする予定です。
Y先生 そうですね。そのような研修をやっていくことで効果を感じられるのであれば やはり人、子供が好きな方が多くハイパーブレインさんにはいらっしゃるの だと思います。そういったベースになるような機会をちょっとだけ設けていただくだけでも全然違うし、良い方向に進むと思います。
M では、Y先生からICT支援員に対する知識以外の要望はなにかありますか?
Y先生 私ははっきりしていて、ICT支援員を仕事にされている方は既にリテラシーが高い方が多いのだと思っています。Offce系ソフトはこうすると良いとか、プログラミングであればScratchなどはこうやって操作するなんてことは当たり前に知っていらっしゃるのだと思います。そこでICT支援員に一番求められるスキルは、「子供と学ぶとはなんなのか。」ということです。結局そこが全て。
M 子供と学ぶ…ですか…。
Y先生 そうです。子供たちの学び方や、子供たちの変化は私でもいまだに「こうなんだ!」と気づかされることがあります。そうした時に感動であったり、喜びであったり値打であったり、と価値づけられる感覚をもっていてほしいと思います。どんな学校、どんな自治体、どんな先生であってもベースは子供なんだという感覚をもっていることが一番大切です。
O なるほど!先生をご支援する、先生に伺う、という感覚ではなく子供と一緒に学んでいくという感覚ということですね。
Y先生 そうです。ICTで支援していこう!先生をご支援しよう!という感覚だと先生も支援員もどうしても辛くなっていくと思います。そうではなく、もちろん先生に求められれば支援するけれど、求められなければほっておく、先ほども言いましたが私達は「今やっているこの授業で子供たち少しでも良い思いをしていただく」という感覚を忘れてはいけません。
M ICT支援員というのは先生の支援をするというイメージでしたが子供たちの支援をしていくということなんですね
Y先生 その表現では少し注意が必要なんですが子供たちの支援をするということは先生の支援をするということになる、ということです。ICTを理解したい先生にはどんどん関わっていただき、このICTの時代にそれを理解できない先生にはその子供に関わっていく、という感覚が結果理解できない先生の支援になっていくということです。
O なるほど、もやもやしていて言語化できない部分が言語化されて腑に落ちました。
Y先生 ところでICT支援員の方は、学校に行く子どもたちに「先生」と呼ばれているのですか?
O はい、呼ばれています。
Y先生 では絶対にわすれてほしくないのが「ICT支援員も子どもたちにとって先生」で あることです。そして「ほめる」ことを「おだてる」や「こびる」ということと混合しないように注意してください。
M うーん…。そのつもりでも、難しいことですね。
Y先生 すごくわかりやすく、簡単な方法として「がんばった」を禁句にしてください。それだけで支援員の質が変わってくると思います。
M 「がんばったねー」って良くないんですか?
Y先生 具体性がないからです。「がんばったね」という包括するような言葉を使うとその子供が支援員の方と何をやったのかの実感が湧かないからです。支援員はICTの専門家なので先生の気づかない価値観、例えば「キーボードの操作が早くなったね!」とかそういった具体性を持った言葉を使うと良いと思います。
M 確かに!これはビジネスというか会社の新人社員にも言えるかもしれませんね!
Y先生 そうですね(笑)全然変わってくると思いますよ。
O 「今日がんばったねー!」ではなく「今日はホームポジション上手だったね!」と言ってあげるということですね。
Y先生 そうそう!もっと細かくてもいいです。「あそこから戻ろうとしたね!」とか、それが間違っていてもいいので「ホームポジションに行こうとしたじゃん」とか「それ上手くなるよ!」とか。
M なるほどなー。そうなればお互い楽しくなりますもんね。私も上司に「がんばったね」と言われても「あー多分、分かってないなー」と思います。
Y先生 Oさんに具体的に言ってもらえるように頑張ってください(笑)こういうことは役割分担なんだと思います。メインに教壇に立つ先生がいて、支援員の方はあくま で支援員なんだから目の届きにくい子どもたちの動きに心を配らせて数秒でも子供に「今日楽しかった!」という瞬間があればきっと楽しく支援員をやっていただけるんではないかと思います。
今回はかなり具体的に子どもたちへの接し方をご教授いただけました。”褒める”と”おだてる”を混合する。私も営業する中でどうしても”おだてる”ことをしてしまっていた気がします。もう少し具体的に”褒める”を意識していきたいと思いました。次回はOの理想の教育現場について伺いたいと思います。
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株式会社ハイパーブレインです。
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