通常の職場で気持ちよく働いてもらうためのちょっとした気遣いが、支援員にも有効です
皆さんこんにちは
今回も前回に引き続いてICT支援員についてご説明をさせて頂ければと思います。
ICT支援員をチーム学校の一員としてご認識いただくと非常に効果的だということを前回お話しさせていただきました。
それでは、長くチーム学校の一員として、先生方の手足となって働くために必要なことについてご説明させていただきます。
現状のICT支援員は、民間企業ではほとんどが雇用の不安定なパート、契約社員、派遣社員という肩書になっています。
自治体直接雇用の場合もほとんどが臨時職員扱いで、正社員あるいは正規職員としてICT支援員を行っている、という人はごくごく限られています。
つまり、身分が不安定で、ICT支援員だけでご飯を食べていく、というのがなかなか厳しい状況であるのが現実です。
少し前に話題になりましたが、1か月25万円のお給料、と聞くとまあそんなものだ、と多くの人が思う金額だと思います。
それでは時給1500円と聞くとどうでしょうか? いい時給だなと思うのではないでしょうか。
そして、この話の落ちは、時給1500円で8時間、20日間働けば25万円です、ということなのです。
ところでICT支援員はこれだけの時給をもらえているでしょうか?
公開されている全国のICT支援員に関する仕様書や求人情報から読み解いて、それだけの時給はなかなかもらえていないのではないかと推測します。
そのため、ICT支援員の地位を高め、食べていけるだけの十分なお給料を払えるようにするには、それだけの仕事をしていることを世間に知って貰う必要があります。
それと同時に、十分な労務管理、ケアを行うことも重要です。
なかなか一人一人と毎日話す時間が取れなくても、報告書で気になることがあれば声をかけたり、ちょっとしたことで気にかけているよ、とメールをすることが重要です。通常の職場で気持ちよく働いてもらうための心がけと同様ですね。
それに加えて支援時に心配になったときにいつでも相談できる窓口、支援時間内で解決できなかったことを引き継いでくれる窓口も必要です。
これらを十分に行うためには、やはりノウハウを持っている民間に業務委託する形が一番スムーズだと私は思います。
なぜなら、これらの業務を行うには一人専属でICT支援員のことばかり考える人員が必要だからです。
教育委員会行政職の皆さんにそれを求めるのであれば、司書のことばかり考える人員も、スクールカウンセラーのことばかり考える人員も必要になってくるのではと思います。それは果たして効率的でしょうか。
自治体直接雇用なら支援員の手取りが増える、という声をよく聞きます。それは一面の事実ではありますが、この「支援員のことばかり専属で考える管理者」を用意するコストを考えると、違う側面が見えてくるのではないでしょうか。
せっかく支援員事業にコストをかけるのであれば、その力を十分発揮できる環境を整えないともったいないですよね。
1年の最初に方針を話し、あとは学校と1対1でやってください、という運用では支援員の力が十分に発揮できるとは限らないことについて今までご説明をさせて頂きました。
十分な管理を行い、適切な賃金で支援員をきちんと教育する、そういう民間業者に業務委託をご検討ください。
その際、可能であればプロポーザル方式、提案型の入札をされることをお勧めします。
一般競争入札の、「安ければ落札」では思ったような結果が得られないことについては上記ご説明の通りです。
以上のように、ICT支援員の体制や待遇を整備することの重要性についてもご説明してまいりました。今後、より一層ICT支援員が教育現場に求められるようになることは以前お話しした通りですが、より効果のあるICT支援について、ご興味のある場合はぜひ弊社までお問い合わせください。
投稿者プロフィール
-
株式会社ハイパーブレインです。
教育の情報化に貢献し,豊かな会社と社会を作ります。
最新の投稿
- HBI通信2022年2月21日令和の日本型教育とは38
- HBI通信2022年2月14日令和の日本型教育とは37
- HBI通信2022年2月7日令和の日本型教育とは36
- HBI通信2022年2月3日令和の日本型教育とは36