教育の情報化に関する手引きの第4章は実践事例がたっぷりです
皆さんこんにちは。
教育の情報化の手引きについてのご説明2回目は、第4章「情報教育の体系的な推進」です。
世の中に起こることで、ある日を境に突然ぱきっと物事が変わる、というのはなかなかないことではないかと思います。情報教育も、だんだんと必要性が高まり、21世紀を生きる子供たちには必要な教育である、と認識されるようになりました。
ただ問題は、ここでいう情報、つまりICT環境がものすごい勢いで進化していることにあります。
学生時代、帰省する度に私はポケット時刻表を購入し、乗り換えの列車の時刻を綿密に調べてから出発していました。もちろん今ではそんなことをする必要はありません。これだけとっても現場の教員が学生時代には夢だったことがあっという間に夢ではなくなっているのです。
そこで、手引きでは「各発達段階に応じて段階的に、体系的に」情報活用能力を身に着ける、ということを掲げています。
「小学校段階での基本的な操作の確実な習得」や「学校全体としての体系的な情報教育の推進」がまず初めに説明されています。一部の熱心な教員の努力で情報活用能力を身につけさせる、というのは非常に困難です。学校をあげて取り組むべき教育であるということが明言されているということですね。
さらにそこには「総合的な学習の時間で実施することは非常に有効である」と述べられています。http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2010/12/13/1259416_9.pdf(第4章 74P)高校には「情報」が教科としてありますが、小、中学校にはありません。どこで取り扱うのが妥当か指針があると現場もわかりやすいですね。
また、「小学校段階において、基本的な操作を確実に身に付けさせ」とあります。(同上 第4章 74P)学習指導要領の総則にも明記されていることですが、(現行学習指導要領 総則 第4
2.(9)等http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/syo/sou.htm)どの教科で取り扱うべきか、こういうときにも現場への配慮が感じられるものになっています。
なお、情報活用能力を身に付けさせるための学習活動については80Pから様々な指導例、具体例が挙げられています。この手引きは文字がほとんどですが、そこで大きくページを割いて実際の事例集が載せられています。様々な個所から様々な情報が発信されると、個人でそれらを集めて体系化する、というのはとても時間がかかります。
文科省が取りまとめたものを公表してもらえれば、数多くの事例を集められ、厳選でき、結果的によい事例を全国的に共有できる、というのは本当にICT環境が進化してきたからこそできることですよね。
第4章は45ページもあり、ボリュームたっぷりですが、事例を眺めていると、なんとなく現場が必要としている支援が見えてきたりもします。「こういうことを文科省はやれといっているんだな」ということが行政職の皆さんにもご理解いただけると、先を見据えた機器更新の計画が立てやすくなります。リース延長またはリプレースなどの際、どうやっていつまで延長し、今後どうするか、について芯の通ったも仕様書を作成するのに絶対にお役に立ちます。
お忙しいとは思いますが、第4章はぜひともご確認ください。
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株式会社ハイパーブレインです。
教育の情報化に貢献し,豊かな会社と社会を作ります。
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