クラウド導入ガイドブック悩み その9 継続的に活用してもらうにはどうしたらよいかわからない
皆さんこんにちは。総務省「教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2016」についてご説明させていただく第10回目です。
本編5Pには「クラウドを中心としたICT環境の導入に当たっての課題・悩み」として以下のように12個の悩みが分けられています。
総務省:教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2016(本編)P5 http://www.soumu.go.jp/main_content/000417631.pdf より引用
今回のお悩みは「継続的に活用してもらうにはどうしたらよいかわからない」です。
クラウド導入ガイドブックには「授業での活用情報の共有等を図る」とありますが、実際の授業で身近な教員が活用をしているのを見るのは最も効果があります。
第3章で先行自治体の取り組みが紹介されていますが、「公開授業」「授業視察」は一番のキーワードです。
ただ、準備や時間の制約の関係で、頻繁にこれらを行うことは難しい先生方も多いですね。
面積の広い自治体だと出張に行くにも3時間、という事態も発生してしまいます。
私どもがご支援させて頂いている自治体の中には、「教材データベース」を利用して「授業ダイジェスト動画」と「指導案」をセットで公開して閲覧数を伸ばし、活用が進んだという事例があります。
また、「e-learning」で具体的なポイントに絞って短時間でできる研修を推進していらっしゃる自治体もあります。
指導案や実践事例は校務支援システム上で共有したり、教育センター併設の図書コーナーでいつでも閲覧できるようにするなどの手立てが考えられます。
これらは活用のすそ野を広げる手段として有効ですが、やはり一番必要なのは現場のトップ、校長先生のご理解だと考えられます。
ある校長先生は「電子黒板とデジタル教科書でいったい何が変わるのかと半信半疑だったが、見せ方が変わるだけで子どもたちの顔が変わった。授業が楽しくて仕方ない、とキラキラした顔を見られるのが本当にうれしい。結果的に学力もものすごく上がったが、子どもたちのあの顔が見られたことが一番うれしい」とキラキラした顔で教えてくださいました。
その校長先生ご自身は、パソコンを使われるのが得意ではなかったのですが、出張の先生の代わりに入った3年生のクラスでの社会科デジタル教科書の威力に驚かれ、授業の導入で積極的に利用されるようになりました。
そのため、校長先生ネットワーク、つまり口コミでメリットが広がり、「あの先生が使えるなら」と次々に校長先生ご自身の利用が拡大、それに伴い「校長先生が使うための電子黒板が足りない」「もっと拡大提示装置を」と現場の意見として校長会から要望をまとめて出していただくまでになりました。
まずは使っているところを見てもらう、そして実際に使ってみると先生方は授業に厚みを持たせられる手段としてICT機器を積極的に使って頂けるようになることは間違いありません。
ただ、そのためにはICT機器の安定稼働が必須条件となります。
台数が足りない、は「奪い合いになるくらいだから台数を入れてください」と持っていきやすいですが、使われないだと今後の整備に八方ふさがりのため、今回のようなお悩みが出てくるわけですよね。
「休み時間5分の間に準備できる」「ネットワークが途中で途切れない」ICT機器を選定し、導入することも重要です。
弊社では実際の活用事例、導入された機器等の実績から、自治体毎のご事情に合ったご提案をさせて頂くことができます。聞いてみたいな、と思われた方は是非お気軽にお問合せください。
次回は「現場の教員の理解を得られない。活用に抵抗のある教員がいる。」についてご説明させていただきます。
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