手引きが推奨している調達方式のご紹介です

皆さんこんにちは

働き方改革で話題の「統合型校務支援システムの導入のための手引き」についてご説明をさせていただきます。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1408684.htm
花開くイメージ

今回は第5章4.2調達方式の決定 についてご説明させていただきます。

実際に統合型校務支援システムを構築する事業者の選定を行うための調達方法について、行政職の皆様ならある程度想像できると思いますが、手引きでは明確に3種類の調達方法について、メリットとデメリットをあげて紹介されています。

 市民から預かった税金でできる限り安く調達する、という一般競争入札の最低価格落札方式では、おそらく一番安く調達できることになると思いますが、価格のみの競争のため、品質面での競争を比べる方法がなく、つまり、何とか品質を落として価格を下げた業者が落札すると、導入した効果が本当にあるのか、というような導入になってしまう可能性を秘めています。

 よって、手引きでは先行事例で採用された「総合評価落札方式」と「公募型プロポーザル方式」の2つを推奨しています。
 この2つの方法は、品質と価格の両側面から選定することが出来るとあります。
 一般的には、事業内容がある程度固まっていて、事業者の提案に係る部分が少ない場合は総合評価落札方式が、事業者の提案の余地が大きい場合はプロポーザル方式が適しているとされているということです。
 ただ、総合評価落札方式自体を採用していない自治体もあることから、ご自分の自治体では行うことが出来るかどうかを確認してから決めるとよいですね。

 手引きにある各方式のメリット、デメリットについては以下の表のとおりです。
調達方式の概要とメリット・デメリット

統合型校務支援システムの導入・利用に関する手引き 第5章P126から引用
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/08/30/1408684-003.pdf
 推奨されている2つの方法を採用した場合、評価基準を含む評価に関する資料の作成を行う必要があるとあります。
 おおよそ3つがあげられています。

  • 1 提案依頼書(実施要領)
  • 2 提案書作成要領
  • 3 評価基準書

 となります。
 入札情報で全国各地似たような事例が検索できますから、ぜひともそれを参考にしていただく必要があります。併せて、一般的にこのようなことを書く、という作成例が手引きP127~P134にも載っています。
 参考に作成していただくと、労力が節約できるのではと思います。 
 特に、力を入れていただきたいのは評価基準になります。共同調達を行う自治体内で何を最も重要視しているか、この評価基準書で明確に示すことが出来るからです。
 導入後の運用に力を入れたいのであれば、その提案の評価点を高くしておくべきです。そうすれば参加する業者も、導入後の運用が重要であると明らかになります。
 ただ、方針として評価基準書の公表を行わない、という自治体もあるかと思います。そこは方針に従っていただく必要はありますが、だからと言って評価基準をおろそかにしていては審査をする人員間のズレが発生することがあり、結果として正しくない評価になってしまう可能性が出てきてしまいます。
 手引きでもできるだけ評価基準等は公開したほうが良いとありますので、ご検討ください。
 評価基準を明らかにすると、そこに力を入れられてしまう、ということはありますが、どの業者も公平にその部分に力を入れたうえで、最も良い評価を得た業者が落札すればよいのです。
 先進事例の具体的項目がP135にありますので、取り入れたい項目等ご確認ください。P136には機能適合度を測るイメージも掲載されています。先行事例で使われて効果的だったと思われることが公開されていますので、ぜひご活用いただければと思います。

 次回は第2部第5章の続き、調達の実施についてご説明させていただければと思います。

 何かご質問、ご意見等ございましたら是非お聞かせください。
よろしくお願い申し上げます。

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