クラウド導入ガイドブック 悩みその8 調達手続きをどのように進めればよいかわからない
皆さんこんにちは。総務省「教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2016」についてご説明させていただく第9回目です。
本編5Pには「クラウドを中心としたICT環境の導入に当たっての課題・悩み」として以下のように12個の悩みが分けられています。
総務省:教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2016(本編)P5 http://www.soumu.go.jp/main_content/000417631.pdf より引用
今回のお悩みは「クラウドの導入にともない、調達手続きをどのように進めればよいかわからない」です。
クラウドを調達したことがある、という経験をお持ちの方は非常に少ないと思われます。
私がハイパーブレインに入社したわずか8年前の「クラウド」の知名度は少なくとも教育委員会内では地を這うものでした。
ですので、まずはどのような形で情報収集を行えばよいか、というところから解説されている 別冊2調達ガイドブック http://www.soumu.go.jp/main_content/000419797.pdf が非常に参考になります。
第1章では大体のスケジュール感について説明があります。前年度4月ごろからどのようなことを行わなければならないか、図示されていて非常にわかりやすいですね。
総務省:教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2016(別冊2 調達ガイドブックP5より引用)
P5ではそれぞれの段階で何を中心に考えるのかということが詳しく説明されています。
教育委員会行政職であまり予算要求に関わったことがない、という方には強い味方ですね。
第2章は準備段階における検討ということで、「情報収集」「体制確立」について説明されています。
情報収集は様々な手段があり、このページにたどり着いている皆さんでしたらインターネット上の主なものについては既に数多くご覧になっているのではと思います。
P8を参考にご確認ください。
体制については、誰がどこまで担当するのか、という大体の目安があると話を持っていくのも持っていきやすいですね。
ふんわりなんとなく一緒に仕事しましょう!よりはこういうことはこちらでやるのでこれをお願いできませんか、と言ったほうがたぶん説得力があります。
役割分担の例として
総務省:教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2016(別冊2 調達ガイドブックP13より引用)
このような表があげられています。参考に考えやすくなるかと思います。
第3章は計画段階における検討として、仕様書にはどのような項目を盛り込めばよいか具体的に示されています。特にクラウドだと新規調達になる場合も多く、どのように書けばよいか参考になる資料があるとわかりやすいですね。
第4章は調達段階における検討です。プロポーザル方式、指名競争入札方式等どの入札方式にするのか等実際に導入した自治体の声が紹介されていますので、検討がしやすいと思います。
第5章はSLA(サービスレベル契約)についての検討です。いくら仕様書にきちんと書いていても、落札業者と教育委員会との解釈を擦り合わせておかないとお互い残念な思いをすることも予想されます。
ですので、それを確認しながらSLAを締結しておけば、例えば「システムがダウンしてから1時間以内に復旧できる体制を構築する」ということに対して、「復旧に10時間かかった、非常に困ったが1時間以内の復旧体制ではなかったのか」「想定外のトラブルでしたので無理でした」というようなやり取りが減るのではないかと思います。
業者と教育委員会、双方にとってSLAが締結されていることはトラブル対応がうまくいくメリットがあるかと思います。ぜひご検討頂ければと思います。
調達に関しては考えなければならないことも非常に多く、少ない人数で行政職の皆さんが行うにはとても大変な仕事の一つだと弊社は考えております。
特定のメーカーに縛られない、フラットな立場での機器構成作成支援等数多くの自治体でご支援させていただいた実績と経験が弊社にはあります。
わからないことやご不明点をどうぞお気軽にお問合せください。
次回は「継続的に活用してもらうにはどうしたらよいかわからない」についてご説明させていただきます。
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株式会社ハイパーブレインです。
教育の情報化に貢献し,豊かな会社と社会を作ります。
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