各学校の裁量により実施するもの、にはツールの学習も含まれます
皆さんこんにちは
2018年3月30日に公開された「小学校プログラミング教育の手引き(第一版)」http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1403162.htmについてご説明をさせていただきたくおもいます。
2020年より小学校でのプログラミング教育が必修化されることになりましたが、現場でプログラミング教育の経験があるのはごくわずかの先生方となります。
そこで、この手引きでは「学習指導要領や同解説で示している小学校段階のプログラミング教育についての基本的な考え方などをわかりやすく解説し、教師がプログラミング教育に対して抱いている不安を解消し、安心して取り組めるようにすることをねらい」としているとあります。
安心して準備や実践に取り組んでいただけるよう、ご説明をさせていただきます。
本日は 第3章 各教科等の目標・内容を踏まえた指導の考え方C 各学校の裁量により実施するもの をご説明させていただきます
ここでは、プログラミングに関する一定の体系的な知識や技能を学ぶことも考えられる、とあります。このようなプログラミングの体験は、各教科等と特に関連を持たせることなく実施することもできますが、関連させるとより取り組みやすくなることも考えられる、ということで紹介されています。
C-① 各教科等の学習を基に課題を設定し、プログラミングを通して課題の解決に取り組む学修を展開する例
学校の裁量で時間を確保し、行うプログラミング学習の一例として
5年生 社会 我が国の工業生産における優れた製品を生産するための様々な工夫や努力の学習と関連付ける ことを考え
- ・自動追突防止装置の付いた自動車のモデルの制作
- ・追突を回避するためのプログラムの作成
の例が挙げられています。
- ・距離を計測するセンサー
- ・車輪を駆動するモーター
上記2点を組み込んだ自動車の簡単なモデルを制作
それを制御するプログラムの作成
ということでした。
地域によって自動車以外の工業生産や、農業、運輸などの学習と関連付けることも考えられるとあります。とはいえ、モーターやセンサーはなかなか単独では手に入らないものです。
私がすごいな、と思った授業は「コンビニシミュレーター」で、「天気」の要素「弁当」の要素「どういうものが売れるか」というデータを基に、コンビニの売り上げを最大化しよう、とするものでした。
天気予報で天気を調べ、晴れなら〇〇弁当雨なら□□弁当が何個売れるというデータを基に、1週間の売り上げを最大化するためにどうしていくか、シミュレーションを行っていました。子供たちがとても楽しそうに活動していたのが印象的でした。
c-② 各教科等の学習を基に、プログラミングを通して表現したいものを表現する学習を展開する例
国語で物語を読む学習を行う→物語の中から好きな場面を選び、その場面のアニメーションを作成する
という例示がありました。パワーポイントの機能でも作成できますし、プログラミングツールを使うこともできます。「何を」「誰が」「どのように」「いつ」というような要素を考えて組み合わせるわけですので、プログラミング的思考についての学習も兼ねることができますね。
c-③ プログラミング言語やプログラミングの技能の基礎についての学習を実施する例
先にプログラミングツールを学習しておけば学習時にすぐに使用できていいですね。
また、この分野は「誰もやったことがない」白紙の状態であることが多いため、実践事例では「普段学習に遅れがちな児童が他の児童を教える側にまわり、生き生きと活動していた」という報告がたくさん上がっています。
そのような面からも一度まずやってみる、というスタンスで気軽に始められるのもよいのではと思います。
ご質問、疑問点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。ご一緒に歩を進めていくことでよりよいプログラミング教育の取り組みができればと思っております。
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