クラウド導入ガイドブック 悩みその11 活用の効果の証明
皆さんこんにちは。総務省「教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2016」についてご説明させていただく第12回目です。
本編5Pには「クラウドを中心としたICT環境の導入に当たっての課題・悩み」として以下のように12個の悩みが分けられています。
総務省:教育ICTの新しいスタイル クラウド導入ガイドブック2016(本編)P5 http://www.soumu.go.jp/main_content/000417631.pdf より引用
今回のお悩みは「ICT活用の効果を証明できず、首長部局等に報告できない」です。
効果の証明で最も説得力のあるのは「ICTを活用したので学力が上がりました」です。
実際にICT機器を活用した結果、学力が非常に上がった学校がありましたが、「本当にそれはICTの力なのか」「たまたま担任が熱心だったのではないか」「1クラスの人数が少なくなったからではないのか」等、ICT機器の利活用が学力向上に直結している証明は非常に難しいわけです。
クラウド導入ガイドブックでは
・まず稼働率を報告する
とあります。
導入された機器がどれくらい使われているのか、埃をかぶって寝ているものはないんですよ、ということをまず伝える必要があるということですね。
クラウド上のソフトウェアならログを確認することで稼働率も簡単にわかります。
続いて
・先生、児童生徒、保護者にアンケートを取る
ことも非常に効果的です。
児童生徒が「授業が面白い」「授業がわかりやすい」と感じる割合が増えていればそれは立派な効果です。
ただし、こういう場合は「以前と比較して」という条件が最も効果的ですので、導入以前から継続的にとられているアンケートを活用することも1つの手です。
私どもがご支援させて頂いている自治体では10年以上継続して稼働率と、各教科についての児童生徒アンケートを取られていましたので、それらをクロス集計して効果の証明に利用するご支援をさせて頂いております。
導入の効果については数字で出せるものが一番説得力があります。
その数字をどう見せるか、ということにヒントをもらえる施策が教育の情報化加速化プランの中で28年度中に示されることになっています。
http://ict-help.jp/hbi/kasokuka-151/でご紹介した通りです。
これ、という明確な答えがない分、国に示してもらえるととても参考になりますね。
次回は「トラブルが起こりそうで心配」についてご説明させていただきます。
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